Books(社会)
1960年代から1980年代にかけて,多くの子どもたちが夢中になったウルトラシリーズ.ミニチュアや着ぐるみを駆使して,あたかも実写のように見せる独自の特撮技術を有し,日本のみならず世界の映像業界をリードしてきたはずの円谷プロから,なぜ,創業者一族…
国際人として通用する教養を持ち,一企業・日本を越えたスケールの発想をする財界のリーダーがいた.一方で今,政治献金を再開し,政界との腐れ縁を復活させようとする財界首脳陣.彼らの違いは,一体どこにあるのか.日本を代表する経済グループの指導者た…
1930年刊行の大衆社会論の嚆矢.20世紀は,「何世紀にもわたる不断の発展の末に現われたものでありながら,一つの出発点,一つの夜明け,一つの発端,一つの揺籃期であるかのように見える時代」,過去の模範や規範から断絶した時代.こうして,「生の増大」…
この世界には「移動できる人」と「移動できない人」がいる.日本人は移動しなくなったのか?人生は移動距離で決まるのか?なぜ「移動格差」が生まれているのか?通勤・通学,買い物,旅行,引っ越し,観光,移民・難民,気候危機……日常生活から地球規模の大問題…
日本では,子どもの教育人権を保障する公教育の無償性は,なぜ実現されないままなのか?教育財政・条件整備制度の歴史を根本的に見直し,教育的必要を満たす制度の骨格と財政量を提示.教育財政法の新たな地平を拓く――. 日本の教育財政法制を正面から論じた…
小池百合子が卒業していたことで注目を浴びた大学はあのサダム・フセインから,アラファト議長をはじめガリ国連事務総長,ノーベル文学賞受賞者からアルカイダ指導者まで多種多様な人材を輩出した特殊な大学であった.かつてカイロ大学に通っていた著者が現…
取材の立場とは積極的・主体的に情報を使う立場のことである.そのためには氾濫する情報を受けるだけの立場ではなくて,まず何よりも問題意識をもつ必要がある.取材したいテーマをきめて目的を達成するまでにどうしたらよいか.本書は著者の体験をふまえて…
1932年,国際連盟がアインシュタインに依頼した.「今の文明においてもっとも大事だと思われる事柄を,いちばん意見を交換したい相手と書簡を交わしてください」.選んだ相手はフロイト,テーマは「戦争」だった……宇宙と心,二つの闇に理を見出した二人が,…
アメリカが中国に突きつけた異次元の半導体規制.このままだと中国の半導体工場はやがて稼働できなくなる.追い詰められた中国が狙うのは,世界のトップ企業,台湾のTSMC……世界中が半導体製造能力をめぐる競争に駆り立てられているなか,日本は再び失敗…
深夜3時42分.母を殺した娘は,ツイッターに,「モンスターを倒した.これで一安心だ.」と投稿した.18文字の投稿は,その意味するところを誰にも悟られないまま,放置されていた.母と娘……20代中盤まで,風呂にも一緒に入るほど濃密な関係だった二人の間に…
いま日本はどんな国なのか?私たちはどんな時代を生きているのか?意外と見えていなかった「日本の謎と論点」――. 文化の自己叙述にはつねに自己陶酔と自己卑下の磁場があり,日本人論もその例外ではない.1970年代に「日本人はなぜ優れているのか」を論じる…
第二次大戦後,ギャルヴィン一家は空軍に籍を置く父親の都合でコロラド州に移り住む.ベビーブームを背景に12人の子宝に恵まれた一家だったが,1970年代半ばには子供のうち6人が統合失調症と診断された.厳格な父母によって育てられた容姿端麗で運動能力の高…
1959年,冷戦下のソ連・ウラル山脈で起きた遭難事故.登山チーム九名はテントから一キロ半ほども離れた場所で,この世のものとは思えない凄惨な死に様で発見された.氷点下の中で衣服をろくに着けておらず,全員が靴を履いていない.三人は頭蓋骨折などの重…
「メタボ健診を受けていれば健康になれる」「テレビを見せると子どもの学力が下がる」「偏差値の高い大学に行けば収入は上がる」はなぜ間違いなのか?世界中の経済学者がこぞって用いる最新手法「因果推論」を数式なしで徹底的にわかりやすく解説――. 人間の…
根性論を押し付ける,相手を見下す,責任転嫁,足を引っ張る,自己保身,人によって態度を変える……どの職場にも必ずいるかれらはいったい何を考えているのか?これまで7000人以上を診察してきた著者は,最も多い悩みは職場の人間関係に関するものだという.理…
2022年10月,警察庁・金融庁等が連名で北朝鮮のハッカー集団「ラザルス」を名指しで非難,その危険性の注意喚起をした.経済は破綻し飢餓に覆われる北朝鮮が,なぜ高額なミサイルを撃ちつづけられるのか?その資金はどこから?調査報道のベテランジャーナリス…
欧州拠点の独立系金融シンクタンクの共同創設者で日本の金融庁や各国中央銀行のアドバイザーも務めた著者が,資本主義が生む膨大な犠牲と社会の致命的結末をあらゆるソースを用いて「キルスコア」として数値化.「消費とサステナビリティーの両立」という究…
アメリカは人種的にも,文化的にも,宗教的にも多様である.この多様な価値観を受け入れ,それでもなお一つの全体社会として存立する道を模索している.はたして公立学校は,宗教的多様性を尊重しながら,かつ「国家と宗教」の分離原則を維持できるようなカ…
二十世紀最大の法哲学者・政治哲学者ジョン・ロールズの最晩年の主著.『正義論』で打ち出した「公正としての正義」の構想を世界規模に広げ,平和と正義に満ちた「万国民衆の社会」はいかにして実現可能かを追究.正義の戦争は正当化できるか,恵まれた社会…
行動派作家が現代に挑む深層ルポ.心を病む企業戦士,風俗産業の女,山谷に斃れた映画監督……知られざる同時代人との魂の交感と,状況への洞察によって写しとった世紀末日本・光と闇の42景――. バブル前夜の日本社会が隠蔽しようとした「周縁の実相」を肉声…
関東大震災が発生した1923年(大正12年)9月1日以後,各地で「不逞鮮人」狩りが横行するなか,9月6日,四国の香川県からやって来て千葉県の福田村に投宿していた15名の売薬行商人の一行が朝鮮人との疑いをかけられ,地元の福田村・田中村の自警団によって,…
第一次大戦の終結まぢか,空前の公債累積にあえぐオーストリアの現状を眼前にしたシュムペーターが,財政の側面から国家の本質・形態・運命の把握を試みた財政社会学の基本的文献.自由経済社会を前提とする租税国家の姿を中世以来の歴史の流れの中に探究し…
本やスマホ,土地や家屋,雇用や資産.自分のモノとして持っていることが「所有」であり,衣食住や商品取引,資本主義の原点である.こんにちシェアやサブスクがあるのに,ヒトは所有せずにいられない.他方でヒトの生存を守る所有権が,富の偏在を生む元凶…
ソ連邦末期,世界最大の版図を誇った巨大帝国は,空虚な迷宮と化していた.そしてゴルバチョフの「改革」は急速に国家を「自壊」へと導いていた.ソ連邦消滅という歴史のおおきな渦に身を投じた若き外交官は,そこで何を目撃したのか.大宅賞,新潮ドキュメ…
人間の自由と権利を保障するための法律は,イギリスのマグナ・カルタを始祖とするが,今日では各国の成文憲法中に必ず人権宣言が含まれている.本書は歴史上ならびに現在の代表的人権宣言四十四種にそれぞれ専門家による解説を付し,さらに巻頭の編者による…
ゆたかな経済生活を営み,すぐれた文化を展開し,人間的に魅力ある社会を安定的に維持する.このことを可能にする社会的装置が「社会的共通資本」である.その考え方や役割を,経済学史のなかに位置づけ,農業,都市,医療,教育といった具体的テーマに即し…
アメリカ在住ノンフィクションライターである著者は,恩師に頼み込まれ,高校の教壇に立つことになった.担当科目は「JAPANESE CULTURE(日本文化)」.前任者は,生徒たちのあまりのレベルの低さに愕然とし,1カ月も経たないうちに逃げ出していた.そこは,市…
私たちはモノをつくる労働者がなかなか見えない世界経済に生きている.距離と定量的な経営がこの流れを助長し,資本主義と自由という前提はこれを隠すのに一役買っている.「自由」貿易にしても「自由」市場にしても,人間の自由とのあいだに必然的な関係は…
日本の社会科学の「高度成長」はめざましいが,一般の人にはますますよそよそしいものになっていくのは何故か.マキャヴェリ,ホッブス,スミス,ルソーなど,社会科学史上の結節点に位置する先人たちの知的遺産を読み解く試みを通して,一人一人が自らのう…
村木厚子,角川歴彦,小沢一郎,カルロス・ゴーン,堀江貴文,鈴木宗男らの弁護を担当した,検察が最も恐れる「無罪請負人」が,冤罪を生み出す日本最強の捜査機関の「危険な手口」を詳細に解説する――. 日本社会で「疑惑」とともに語られてきた人物たち――村…